顎関節症の原因
顎関節症は、様々な原因や複合的な要因が考えられますが、直接的な原因は大きく4つのタイプに分類されます。
- 顎を動かす筋肉の障害
- 靭帯などの顎関節周囲の障害
- 顎関節内の軟骨のようなもの(関節円板)の障害
- 顎関節を構成する骨の変形
直接的な原因となる場所は様々ですが、結果として顎関節周囲に、顎の関節が痛い、口が開きにくい、口を開くと顎がカクカクするなどの症状が現れてきます。これらの症状を主として、耳鳴り、めまい、肩こりがひどいなどの派生的な症状を伴うのが顎関節症です。また、顎関節症の誘因としては原因が1つだけではなく、複数の原因が微妙にからみあって様々な症状がでることが多いようです。
- 急激なストレス
- 歯ぎしり・食いしばり
- 頬杖、うつ伏せ寝、猫背などの不良姿勢
- 唇や頬の内側を咬む癖
- 顔面打撲や事故による外傷
- 噛み合わせ
- 左右どちらか一方で噛む癖がある
- うつ、不安因子がある
一般的にはこのようなことなどが原因と言われていますが、未だわからない点も多く残っているのが現状です。
顎関節症の治療
顎関節症の治療として、生活習慣上での顎関節症の原因を取り除く指導や、不快症状を取り除くことが主に行われています。
生活習慣上で顎関節症の原因となりうる原因を探り、その原因を意識して改善していただくよう指導していきます。
また、顎関節症を起こしている原因が、噛み合わせの場合は噛み合わせを調整する治療を行います。
主に、詰め物や被せ物の調整・交換を行うことで症状を緩和させます。
なお、歯並びの改善が有効だと考えらえる場合は、矯正治療を行う場合もあります。
咬合調整
咬合調整(噛み合わせ調整)とは、歯を削ったり、または歯を高くしたりしてかみ合わせを合わせて顎関節症の症状を治す治療方法です。元々の顎の位置が正常で、歯の欠損などにより咬み合わせが悪くなり、そのために顎関節症になっている場合は、歯を治療することが重要です。
スプリント治療
歯ぎしりや食いしばりが原因と考えらえる場合は、就寝中にマウスピースを装着することで、顎関節の変化を起こして改善したり、顎関節の負担を分散・軽減することで症状の軽減を図ります。マウスピースは顎関節症の症状や改善目的に合わせて、必要な時に、その都度製作していきます。